「エリザベス ゴールデンエイジ」を見た。
The Golden Age と副題にあるのでスペイン無敵艦隊との海戦後の話かと思っていたらそこにいくまでのお話だった。
やはりなんといってもケイト・ブランシェットのエリザベス。
女王でしかありえない立ち居振る舞い、視線、そしてスピーチ。
彼女の声と話し方に惹きつけられる。
一言一言が神々しいまでに荘厳。
まだまだ陰謀やら暗殺計画やらうずまく中、それも男社会のなかでの女性一人。彼女の孤独を思うと涙がこぼれる。ウォルシンガムという有能で情報収集に長けた人物がそばにいたことは助けになったでしょうが。
この映画はエリザベス1世という人間の勇敢で聡明なところと共に、不安で震えすすり泣く弱さも描ききっていてその描き方が素晴らしい。
プロテスタントの国ということですが、この時代のイングランドはまだ半数がカトリック教徒。(Half the nation cling to the old superstitions- ”superstitions”ですよ!)スペインも狙っているし、本当に危うい地位。
それなのにエリザベスは
If my people break the law,they shall be punished.Until that day,they shall be protected.
・・・・・I will not punish my people for their beliefs. Only for their deeds.(罪を犯した物は処罰をするが、犯さぬものは保護をする。行いで民を罰しても、信念では罰しない)
という。
この叡智をもつエリザベスだからイングランドをゴールデン・エイジに導けたんだろうな。現代の人も学んでほしいものです。
ウオルター・ローリーは弁舌爽やか。
彼の航海の話はエリザベスでなくてもいつまでも聞いていたい。
自由に旅立てないエリザベスにとっては広い世界を見てきたウォルターはこうありたいもう一人の自分なのかも。
2人の会話が耳に残る。
Walter:We mortals have many weaknesses,we feel too much,hurt too much or too soon we die,but we do have chance to love.
Elizabeth:Do we?
__________________________________
Elizabeth:If we had been in another world,or another time,would you have loved me?
Walter:But this is the world we live in.(ここで少し間があり不安そうなエリザベス)
Walter:And in this world I have loved you.
注:せりふは私が記憶だけに頼って書いたものなので細部が違うかもしれません。
この後勇気を出してものすごく控えめにエリザベスがウォルターに頼むことがあるのですが、哀しいです。
他にも美しいダイアローグがたくさん。
衣装にもうっとり。この時代の衣装は肖像画で見ても良くないが、こうして立体的にレースもアップで見ると本当に美しい。袖のデザインも今度真似しようと本気で盗むように見た私です。
白馬に乗り銀の甲冑をつけたエリザベスも。
敗戦の気配が濃厚ななかにあって彼女の存在は勝利の女神。
本当に、よくイングランド勝利したなあ、と思う。数では圧倒的にスペインの勝ちなのに。
最後のシーン、明るい日差しの中の赤ちゃんを抱くエリザベスは聖母マリア(the Virgin)そのものでしたね。ここで、1作目の最後とつながったのか。
ひとつどうしても納得いかない訳が。
メアリーの処刑許可のサインを拒否するエリザベスにウォルシンガムが
「For your people」処刑は必要だと訴えるところで、訳が「貴方のために」。
エリザベスは何よりも国民のためにを考えていた女王なので、ここは国民もしくは臣民としてほしかった。
エリザベスが幼少期に住んだハットフィールド・ハウスの庭。(2004年夏に訪れたときの撮影。)
それにしても、無敵艦隊との闘いはやはりどうしても『エル・アルコン』を思い出さずに入られなかったな。スペイン側にいるティリアンや、ドレイクとローリーのもとにいるレッドとか。
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