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『忘却の首(しるし)と姫』

時々近所の貸し本屋さんに姪と一緒に行きます。
おもしろそうだったら、交換したりして。

先月姪が借りてきてた本の中に『忘却の首(しるし)と姫』があり、内容知らないまま開いてみると・・・

001王様の首が・・・ない!

首、ないですよね。 主人公なのに。

何? ホラーだったら読めないよ~、と一度は閉じたものの、姪の「怖くないよ」 の言葉に促されて読むと、これがおもしろいんです!

002 003 すごいのは、首がないのに、王様の気持ちが伝わってくるところ。

それと首がないのに、カッコイイ。
というか、首から上がないことで、それぞれ自分の理想を当てはめて読んでいるのかもしれない。(途中で顔もでてきますが、最初の段階ではずっとないまま)

リリアを見ていると、自分も、もうちょっとましな人間になりたい、なれるかもしれない、と思わせてくれる(勘違い?)ので、何度でも読みたくて借りるのでなく自分で持っておきたくなりました。

お話はファンタジーで、妖精族や国家間の争いの歴史、それぞれのキャラクターの背景なども丁寧に構築されていて、これからどんどん面白くなってきそうな予感。

買うために、今何巻まで出てるのかな、と調べたところ、7巻で最終巻。
おかしいな、と見ていくと、なんと著者の惣司ろう(そうつか ろう) さんは昨年逝去、って。 
えぇ?

2014年の夏からガンの闘病。10月に亡くなったとのこと。
最後のお話が『花とゆめ 20号』掲載なので、亡くなる前まで描き続けていたのではないでしょうか。今一番続きを読みたい作品なので、本当にショックで、信じられません。
このお話がはじめての連載。
2年間で単行本7冊、毎月ほぼ60ページ近くを描いていた事実に驚きました。

そりゃあ、連載何本も抱えている作家さんもいるけど、惣司さんは、まだ最後の仕上げでしかアシスタントさんはいってなかったみたい。惣司さんは描きたかったし場を与えられてどんどん描いていったのだろうけど、身体に無理はなかったのかな、なんて跡付けだけどいろいろと考えてしまいます。

全7巻購入後、読んでる時には、作品にどっぷり入っているので忘れていて、最後の編集部よりのお知らせを読んで、また本当に続きは読めないのだと涙があふれてしまう。

単行本のちょこっとコメント欄からも、お話のアイデアにあふれた作家さんだというのがわかるし、デビュー作とのふれ幅をみると、ますますこれからが楽しみでたまらなくなる。
書きたいお話が一杯あっただろう作者が一番無念なのでしょう。

こんなお話が泉のようにあふれる作家さんなので、きっと天上の方々も身近において読んでみたくなったのでしょう、そう思わないと納得できません。 むろん、誰の死にも納得なんてできないものだけど。

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