さて、ポールさん紺のよれよれしたカットソー(英国人だからね)にこれも使い込まれたジーンズで登場。
ユーモアのあるお話であっという間の2時間でした。特にいろんな人や植物の気持ちになりきりコメントが素晴らしい。
私も小さいながら庭を持ち育てているけれど、ポールさんが今日講演でおっしゃったのも私の自己流のやり方と同じだったのでこれで良いのだとなんだかほっとする。
私流のやり方とは、適所適材、無農薬、化学肥料を使わず、腐葉土。
庭造りについてのお話だったので植物の選び方から。
①大まかに日陰が好きな植物、日向が好きな植物とあり、庭の問題の多くはそれを無視して植えられているため起こるということ。

鉢物が用意されていて、それをひとつひとつ持ちそれぞれの植物の葉の形、色には意味があることを説明。
例えばクリスマスローズの大きな葉は日陰でも少しでも多く日光を吸収しようとしているとか。地中海沿いの国原産のローズマリーは乾燥した岩場で見られ、それ以上の乾燥を防ごうとその葉は細く小さく、など。
②庭の植栽を考えるときに花のことばかり気にするのでなく、隣同士葉の色、形にめりはりをつけること。同じような形状の葉ばかりにしない。
③大きくなりすぎる木ははじめから植えない。低木で。
スモークツリーなどは剪定して花の枝を増やして低く抑えるということも良い。ゴールドクレストを日本から無くしたい!そうです。あれは英国で早く生垣を作るような木で、日本では早く大きく育ちすぎで根が追いつかず気候にも合っていない。
④プランをたてる時、三角形で考えると上手く行く。
こういうことは私は自然とそうしていたが、考えると伝統的な英国式アレンジメントのフロント・フェイシングを作るときに3角形(正三角でなくても)を考えながら挿してゆくことや、foliageを選ぶときに葉の形と色が大変大事なこと。実は花選びよりも大切なことなどを考えると、私は庭造りの基本をアレンジングで学んだのかもしれない。
Floristのコースを取ったとき、horticulture(園芸学)も学んだけれどそれよりもなによりも「自然に生えているものをいつも観察しなさい」というアレンジングの先生の言葉が私にとっては有益だった。どこに行ってもそこの植生をみる癖がついたので。もちろん、だからといって私の庭が素晴らしいということはないですが。適所適材ということは良く考えましたね。だから怠け者の私でも庭の植物が育っているのだと思う。
その植物が好きな場所だったら腐葉土を蒔くくらいの世話で肥料もなしに庭が保てる。とにかく土が大事なんですよね。
ポールさんがそういう話をなさった後の質問で驚いたのは
「どうしても虫などが大発生したときにはポールさんは何の薬を使いますか」
「鉢植えの植物が弱って抜いたら根きり虫がいた。そういうことがないようにどういう対処をしたら良いか、なにか良い薬剤は・・・」
とそんな質問があって、唖然。今までのポールさんの話と相反する質問。やはり農薬と化学肥料は量の多少はあっても絶対必要だと考えている人は多いの?
でもこういうことはよくあるのでしょう。ポールさんはたじろがず、落としてしまう方法を紹介。木をゆすり虫を落とすとそこに天敵が寄ってきて食べてしまったり、水噴射で落とすとか。
かえるのいる庭は良いとカエルを飼っていた時にどれだけ虫が必要だったかカエルになって説明。そうか~、カエルは多い私の庭。いつもいるだけで食事をしているところは見たことないけれどほんとうはいろいろ食べてくれているのね。
それと「発想の転換が必要かもしれないですね」と。
自分の本に植物の写真を載せるときにかならず葉をすこし食べられたものを載せるようにしている。まったく食べられていない植物は自分の庭にはない、とのこと。自分で作ったものなら曲がったきゅうりでもおいしいように完璧を求めないことが大事、と。
イングリッシュガーデンについて訊かれると
「日本で考えられているようなイングリッシュガーデンにはまったく興味がもてない」と。
気候風土を考え、そこにある自生の育ちやすい土地にあった植物を使った庭を作るべきと考えていると熱く語るポールさん。こういう考えがもっと広がるといいな。
ポールさんがデザインした宝塚ガーデンフィールズを昨年訪れたときの私の日記はこちら
http://eikoku-club.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_7418.html
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